MMTを考える②

前回はお金について正しく見るコツを解説しましたが、続きを見ていきましょう。

 

  1. 日本政府が国債を発行し、それを銀行Bが購入
  2. 日銀内の当座預金(銀行B)から当座預金(政府)へ代金が記帳される。
  3. 政府が小成建設に道路工事を発注→政府小切手で支払い
  4. 小成建設は小切手を銀行Aへ持込み→小成建設の預金に記帳される
  5. 銀行Aは政府小切手を日銀へ→日銀当座預金(銀行A口座)に額面が記帳され(政府口座)は額面分マイナス記帳される。ここで政府小切手は消滅。
  6. 国債が満期になると、政府当座預金から銀行B当座に額面+利子が記帳される。

実際に紙幣が登場するのは、小成建設の従業員が振り込まれた給与を下ろす時。

政府は主に税収と国債でやりくりする訳ですが、少子高齢化が進む中まともな政府支出をしない現在の政治情勢では、国債は必然的に増えてしまいます。

では何故政府は公共事業などの支出を絞っているのでしょう?それはプライマリーバランス黒字化の呪縛に囚われているからです。財政健全化を推し進める為、溜まった国債つまり借金返済を優先しているのです。その為、公共事業が細り企業は視界の悪さから内部留保を増やし、家計にはマネーが届かず、先への不安から人々も支出を減らすという悪循環に陥っています。

財政健全化は正義か

一般家庭においては財政健全化は当然正義です。入ってくるお金よりも、出ていくお金を少なくする。当たり前ですよね。

では国の場合はどうでしょう?自国通貨で借金をし、その借用書の半分近くは日銀が持ち、残りもほとんどが「ゆうちょ」などの金融機関が国内で保有しています。

しかも紙幣発行権を持つ日銀は、株式の55%を政府が保有するいわば子会社です。連結決算の対象だという事です。

つまり景気低迷期には、プライマリーバランスよりも財政出動を重視した方が良いという事です。政府支出を減らすのは、あくまでもインフレ率が3%とか4%とか高くなった際です。現在の様なデフレ下で個人消費を冷やす政策しかしないというのは、まさに自殺行為でしかありません。財政健全化はインフレにブレーキをかけた結果として財政が健全化される訳で、財政健全化自体を目的にするのは本末転倒ではないでしょうか。

「政府だけ」でみている為、優先度が逆転してしまい合成の誤謬が発生しているのです。

MMTの実証

MMTの話で必ず出てくるのが、「借金がギリシャやイタリアより大きい日本は破綻する。だから財政健全化しないといけない。」という言い分です。こういう方達は「対GDP比」しか見ていないんですね。インフレ率を見ればすぐにわかる事ですが、本当に破綻に近付いているなら長期金利が跳ね上がっています。

デフレから20年も抜け出せない国が「破綻する」というのは、栄養失調の人が肥満を心配する様な物です。

残念ながら「いわゆる国の借金」が、対GDP比で2倍というダントツ1位の日本が、ズーーーーっとデフレから抜け出せずにいる事こそが、MMTの生き証人になってしまっているのです。

もし、現在の国の借金(国債)が全てドル建だったら、とっくにデフォルトしていませんかね?

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