『一億総中流時代』が懐かしい?
20年も前から「格差社会」が来ると言われていました。
言われていた通りに「格差社会」になりました。
私がまだ十代の頃、日本はまだ『一億総中流社会』だったのです。
お父さんがお仕事をすれば、家族四人がちゃんと暮らせました。
年齢に従って給与は上がりました。
専業主婦がちゃんと専業主婦として家族に貢献できました。
そして、この世代の方々の退職金や年金は非常に分厚いです。
現在、年金はあてにならないという雰囲気が日本中に蔓延しています。
だから、皆自分の老後に少しでもお金を貯めておこうと必死です。
少なからず、私もその一人です。
ええ、安倍首相は70歳まで労働しましょうと躍起です。
元気に長生き、出来るだけ長く働ける環境があることは良いことだと思います。
労働力不足だから?でも本当にそうなのかな?
本当は「年金」は期待できないので、不足分を働いて補いなさいと言うことですよね。
アベノミクスはいったい何だったのですかね。
政府主導の株買い上げで株価上がっても、金融緩和で国の負債が増える一方なら意味がないのでは?
貧富の差が拡大した日本で『富』の再分配は起こっているのでしょうか?
”再分配”起こってませんよね。。むしろ、『富』の側に有利になるような仕組みが出来上がってしまっています。
本当なら、いかに有用に『富』を再分配するかが「政府の仕事」なのに、安倍さんはさらに働き続けなさいと言う。
そして、安い労働力として扱われかねない「外国人労働者」を受け入れようとする。。。大丈夫ですか??
非正規・派遣しかり、日本人はもうこりごりなので、こんどは外国人労働者にシフトですか?
明日の食事の為に働くしかないというような、貧困層の日本人のうえに低所得の移民が益々増えていきますよ。それをどうしますか?切り捨てますか?
彼らをずっと低所得者層という階級に押し下げ続けて、”低収入労働”をさせ続ける仕組みづくりなのですか?
そんな彼らがその生活サイクルから出るために、”学習”する機会は与えられていません。
教育を受けるためのお金がない。というより、教育を与えない層をつくるの?
”労働”から解放されて、”奉仕”が出来る人は今後いるのでしょうか。
お金のためにしか人が動かなくなりそうで怖いです。
人は学習する生き物です。学習の過程を必要としているし、その機会があれば沢山の能力を引き出せるはずだと私は思っています。
だから、無知と貧困のサイクルに人を(特に子供を)置いてはいけないと思うのです。
北欧はいかが?再分配、そこそこされている社会だと思います。
大学まで無償です。お金があってもなくても、「教育」を受けられるという点で貧富の差はありません。
税金は高いです。でも老後の保証があるから将来の不安がなく幸福度が高いと言われています。
会社に残業なんてないので夫婦で働いても子供を迎えて、家族で一緒に夕食を楽しめます。
医療や教育を含め貧富格差の少ない社会を確立してるわけです。
そして、人々の学習意欲や労働意欲も備えているように見えます。
一度社会に出ても、他にしたい仕事のために大学へ入り直し、学習ができます。
北欧諸国に実際に住んだことがないので何とも言えませんが、聞く限り幸福度は高く幸福度ランキングの上位にいつも入っています。
しかし、日本は?
疲弊して学習意欲や労働意欲をそがれて病んだ人が増えているように見えます。
そうした人々はどうやったら活力を得て、勉強に励んだり働いたりできるのでしょう?
女性が働きにくい社会であることは間違いありません。
だって、高度成長期以来、日本は残業ありきの会社システムですから、子供を迎えに行けない仕事に女性が就けますか?
じゃ、夫が迎えに行ってくれますか? 残業ですし、なくても「し・ご・と」って言うんですよね。(そうじゃない人もいると思いますけど。)
祖父母は??定年後また働くので孫の面倒なんて見てられません!って今後はますますなります。
すると、、また少子化まっしぐら。
どこからどう間違ったのか?
北欧のような幸福度の高い国になれなかった理由は何なのでしょうか?
きっと、なれる道もあったはずです。
バブル崩壊後、日本は何を考えながら社会を形成してきたのでしょうか。
ここがいい節目だったのかもしれませんが、「格差社会」になることは解っていながら、先に「格差社会」を招いた国々に追従した訳ですから、日本政府はこういう社会を望んでいたという事なのでしょう。
日本国民は・・・?
結局は幸福度の考え方が北欧諸国の人々とは違ったのでしょう。
『一億総中流社会』が非常に懐かしいですが、日本人の中流意識が今の社会の元凶だったりするのかもしれません。